初めてお越しいただきました。
クラッチペダルが踏んだまま戻って来ない時があると言うS2000。
また、強化クラッチが装着されているらしい・・・との事で、
確かにクラッチペダルは重たいですね。
トランスミッションを外します。
トランスミッション取り外し時には、
モノコックフレームからフロントサブフレームを分離させるのが通常作業ですが、
固定用ボルトが緩まず途中で止まってしまいます。(泣
整備用の内視鏡で覗いてみると、
う~ん・・・見えてる雄ネジに錆は無い模様。
強引に回すとボルト折損に繋がり、最悪の事態になりかねないです。
トランスミッションの脱着なら、サブフレームを分離させずに作業は出来ますが、
今後の事も考えてサブフレームは分離可能にしておきたい・・・
気長に作業して、何とかボルトの取り外しに成功!!
もうね、こんなにグズグズですよ。
これで作業の大半が終わった気になりました。(汗
心配だったボディ側の雌ネジも内視鏡で確認。
無事でした!問題ありません。
清掃するとこんな感じ。
内視鏡突っ込んで見えた錆びの付近が腐食してます。
ミッション脱着した履歴が有って、かなりのオーバートルクで締まっていましたが、
錆びているのはいつも前側2本。
経験上年式関係無しなので、ボルト形状が要因となっているのか?
やっと本題に入れます。
クラッチペダルの不具合は
レリーズベアリングとミッション側スリーブの潤滑不足が原因と考えています。
スリーブが段付き摩耗していました。
前回のクラッチ交換時に潤滑グリスを塗布しなかったようです。
この「段」に引っかかってペダルが戻らなかったのでは?と想像しています。
クラッチも強化タイプではなく、純正ノーマル。
潤滑不足なので、初めは操作が軽い純正クラッチも重たくなっちゃうハズですね。
エンジン後ろ側はキレイに清掃して、
クランクシャフトリアシールを交換。
クラッチは安心の純正ノーマルクラッチ。
普通に組みますので、軽い操作になりますよ。
オーナーさんから軽量フライホイールへ交換のお話しがありましたが、
今回は純正フライホイールのまま行くことになりました。
ジムカーナをやりたいということですが、強化クラッチは不要です。
純正クラッチで相当なところまでイケますので。
この後、レリーズベアリング内側の溝にはしっかりとグリスを封入します。
レリーズベアリングスリーブは新品をご用意。
ペダルが戻って来ない現象はこれで解消です。
グズグズだったボルトも新品交換します。
錆び防止でカッパースレッドを塗布し、確実に締め付け。
アイドラプーリーは新し目でしたが、
Vベルトの劣化が目立ち交換。
クラッチマスターからレリーズベアリングまでの消耗品は全て交換。
これでS2000本来のクラッチになりました。
またのお越しをお待ちしています。